風紋

外資系のソフト会社 コンサル職のおっさんの日々

時を経て

大雨となってしまったが、大学のころに親しかった女の子と久しぶりに会った。とかくと、少し不正確ではなくて、まず彼女はもう女の子ではない。3児の母でそのうちの1人は成人している。それから久しぶりといっても2年前の同窓会で顔を少し合わせていて、そのときの再会がきっかけでゆっくりあってみようという機会が成り立ったわけだ。新橋から近い「俺のフレンチ」で食事してみようということになり、予約しておいて実際に出てきた。

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新橋の待ち合わせ場所はSL広場しか思いつかず、だがしかしの大雨で、まるで久しぶりの再会を天気がからかっているかのよう。

なんとか再会してから歩いて店まで。少しだけ地図で下調べして場所をイメージしていたおかげで、あまり迷わずに行くことができた。

お店のほとんどは女性に占領されたいたので、やはり女の人はフレンチが好きなのだろうか。大混雑。並んでカウンターに座って、どこへいくともない、思いつくままの雑談を楽しむ。こっちもいいおっさんなので、異性と二人でフレンチを食べても、お互いに何を期待することもなく何を気負うこともない。思いつくままに、気の向くままに雑談できるのが気楽で心地よい。

どうして彼女が今のご主人を伴侶にしたのかについて聞いてみた。当時の20代前半だった自分は、急な結婚に大変驚いたのだった。どっちかというと行動的でじっとしていられない彼女なのだが、ご主人は対照的な人なので。彼女を束縛しなさそうなところが気に入ったのかな。そんな感じの印象の回答を得た。

料理についてはこの値段でこの味が楽しめるなら予約してでも行ったほうがよかろうと思う味だが、スフレ風の卵焼きのボリュームは想定の倍以上の大きさになって出てくる。圧迫感が想定外。注文するときは注意されたい。親しくなれた会社の女の子がいたら連れてきてあげたい。まあ、これは妄想で、そんな予感は少しもしないが。

カラオケに行ってみようということで彼女に予約を入れてもらい、腹ごなしに新橋のビッグエコーでマイクを握る。新橋にはカラオケ屋が本当に多いとわかって驚いた。まだまだカラオケの需要はあるところにはあるらしい。

2人でカラオケボックスで女の人と歌うのは、奥さん以外とは初めてである。

歌を楽しめるように誰でも知っていそうだ有名な歌を歌ってくれと言ったら、

残酷な天使のテーゼ

を、声が出なくてつらそうに歌ってくれた。

遠い遠い昔に好きだったこともあった女性が、だいぶん時を経て、2人きりのカラオケでつらそうに俺の前で歌ってくれているという、この想像したこともない光景がなんだかおもしろくて愉快で、ちょっと笑ってしまったのだった。

嫁さんには昔の女友達に会うと言って出かけていたので、自分にはなんの後ろ暗さもないのだが、その分だけ、嫁さんはちょっとだけ朝、不機嫌だった。埋め合わせを考えないとな。