よしもとばななも、桜井章一も大好きな自分としては、夢のような対談。対談なのでたがいに共感しあえる部分も多いのだけれど、それでも感じ方の違いや立場の違いをきちんとわきまえた書き方になっている。
なんといっても、桜井章一の家族についての話や、超能力的なその感性の不思議さについて実は他の本では語っていなかったようなことを、ここでは書いているのだ。桜井章一は麻雀を極めたから超能力的なことができるのか、と思っていたら、実はそうではなくてもともと超能力的な人がさらに麻雀の世界に入って、何か感じるものがあってそうして頂点に立ったということが分かった。
エピソードを見るとどれも人間離れしている。20年間無敗の男、というのもこれなら本当かもしれないと思った。いろいろな意味でまねできない人なのだとわかったが、それだけに彼の言っていることにはしっかりと耳を傾けるべきなんだと思う。
超人的なセンスの持ち主が、こうしたほうがいいよ、と言ってくれているのだから。