風紋

外資系のソフト会社 コンサル職のおっさんの日々

「空気」を読んでも従わない

 

嫁が買ってきた息子向けのジュブナイル。それだけあって読みやすく、2時間くらいで読み終えた。

日本という「世間」というものを大切にする文化論から入って、そうして世間と呼ばれるモノに振り回される日本人がいかに特殊であるのかを、客観的に語る。この本の冒頭にもあるのだが、現在の自分の状態について、それを、どうしてそうなのだろうかと考え始めた時点でその心理的な苦しみは半分くらい解決したようなモノだ。

なんで悲しいのだろう、なんで寂しいのだろう、と、考えている自分はもはやその悲しみに取り込まれてはいないのだから。

空気を何で読んでしまうのだろうか、と、振り返ってみている時点で実はその呪縛からも解決しつつある。さていう自分だが、まったく空気は無視である。みんなが働いていても、自分はこれで、と帰ってしまうし、二次会も行ったことがめったにない。自分はこうなのだ、これでいいのだ、こんな自分を嫌う人がいるなら、もうそれはそれで仕方がないのだ、とそれはもう中学生の頃からそういう少し変わった人間だったように思う。人の頭でなく自分の頭で考えることは大切だよね。

そんな自分でも適応障害で相当に苦しんだ。でももう同じような刺激を受けても同じようなことにはならないと思う。

自分の「いい人でいたい」「好印象を持ってもらいたい」という気持ちが、客先で少しは出ていたのだろう。それをことごとく破壊されていく中で、それに対する自分なりの対処方法がなかったのが原因だったのだろうと今では思う。