どうしてあんまり人に溶け込むのが得意でないのか、いつからなのか、と、少し考えてみた。小学生の低学年の頃から、すでにそうだったような気がしてきた。何故なら、ガンバの大冒険、というアニメに出てくる、イカサマ、というキャラを見ながら、これだ!と幼心に思ったのを覚えているからだ。この頃から、このキャラに傾倒するということはもうどうにもならない生まれつき、と、思うしかない。
イカサマは何しろ、協調性がない。自分の頭と、サイコロの目で決断を下す。
ピンゾロの丁だ、この戦いは今はやめた方がいい。
義理に厚いが、いいやつと言われるのが嫌いだ。照れくさいのだ。嫌われている方がむしろ風通しが良くて、気楽でいいような気さえする。
策士だ。自分勝手だ。死ぬのも怖くない。運命ならしかたねえや、と。
だから、みんなを率いてみんなをまとめようと頑張る人たちを見ると、くだらねえや、と、笑い飛ばす一方で眩しくも思えるのだ。
イカサマ本人にこれをいったら、わかったような口を聞くなよ、と、横を向いてしまうことだろうけれど。