風紋

外資系のソフト会社 コンサル職のおっさんの日々

ホットケーキ

ほとんどコールセンターであった。在宅勤務を謳歌するはずが、テトリスのように電話会議が俺の予定表に組み込まれて、会議に次ぐ会議。隙間時間は資料の作成だ。コタツで作業をしているわけだが、体がなまって仕方がない。今日はとうとう一度も家から出ることがなかった。

昼ごはんを食べる時間がないかな、と、空腹で少しイライラし始めた時、息子が自分で焼いたホットケーキを部屋に運んできてくれた。バターをきれいに四角く切ってくれて、まるでホテルのように。

ありがたく頂いた。良い加減に焼けていて美味しかった。感激であった。

人に何かをしてあげて感謝されるサービス業は、もっとも楽しい仕事であるはずなのに、実はかなり過酷だ。介護しかり、小売業しかり、俺のようなコンサルタントと呼ばれる仕事、教師、医者、ホテルマン、僧侶、どれも大変そうだからやめとけと言いたくなるような職種だ。

まあでも、それは先のこと。

ホットケーキの作り方は簡単だが、それを教えてあげたのは俺で、それがこんな風に飢えを息子に助けてもらうことになったというのは、ありがたいことであるし、仕事がこんなに詰まっているというのは、少しひどいのではないかと思う。