鴻上尚史のほがらか人生相談

 

人生相談は新聞の夕刊によく載っていた。なんでこんなもの読むのだろうと子供の頃は思った。だって人のことだから、人の相談に対するアドバイスが自分にとって面白いはずないし、ましてや役に立つわけなんてない、と思っていた。若かったな、俺。

人生相談は今読むと、うむうむ、こういうことってあるよな、と、思う。

そして、まず自分ならどんな風にアドバイスするだろう、と、考える。そしてその後で、どんな風に答えてくれるのだろう、と実際の答えを読む。と、はるかに自分よりも深みがあり、温かみがあり、冷静さがある、回答を目にして何だか見事な、芸、のようなものを見せられたような気持ちになる。それが楽しい。

みんながいろんなことで悩んでいるのだ、ということを読むだけで、なんだか元気付けらるということもある。良い人生相談の本は結構読んでいて面白いと、歳をとってから思うようになった。