風紋

外資系のソフト会社 コンサル職のおっさんの日々

息子と運動

 近くの公園に散歩に行った。俺も中学生、高校生の頃は走るのが大好きだったし、結構足は速かった。が、今は誰にも信じてもらえないような体型になってしまった。

 息子が走ろうぜ、と誘いかけてくる小学6年生。体格はまだまだ小さいのだが、足は立派に育っていて、一緒に走ったらもう彼には敵わない。いつの間にか駆け足で負けるようになってしまっていた。

 3分、全力で走ったら心臓が破れそうになる。

 汗が止まらない。

 50過ぎのおっさんが走ってはいかん。

 家に帰るとすでに脹脛に筋肉がついた感覚がする。立っていても体が安定する。踏ん張りが効く。筋肉は裏切らない、と誰かが言っているが、言いたいことはわかる。そう筋肉は人の心を安定させる。しかし疲れることが基本的に好きではないので、分かっていてもダラダラしてしまう自分なのだった。

 風呂に入って汗を流す。気持ちがいい。

 昼に風呂に入る。ゆっくりと1人で誰にも邪魔されずに。

 そうして風のよく通る部屋で、ビーズクッションに体を預けてヘッドフォーンで音楽を聴きながら、まどろむ。火照った体を風が冷やしてくれる。時々思い出したように俺の部屋にぶら下がっている風鈴が涼しげな音を立てる。至福。