風紋

外資系のソフト会社 コンサル職のおっさんの日々

私をくいとめて

 

 30歳まで独り身を通していく中で、脳内に第二人格ともいえる "A"を会話の相手として持つようになったOLが恋に落ちながら、しかしその恋に踏み込めないでいる様子を独特の映像表現で描いた映画。ちょっと独特すぎるのでとっつきにくさはあると思うが、主人公を演じた「のん」の鬼気迫る必死の様子に話から目が離せなくなる。このわたせせいぞうの表紙の絵と、のんの演技の方向は全然違うので注意。

 私をくいとめて、は、アマゾン動画で評価が良かったので見てみることにした作品。

あまちゃん」でも一世を風靡した彼女だったが、やはり彼女の演技には演技臭さがなくて、本当に変わった人がそこにいて、そうして苦悩しているのではないかと思えてしまう。ものすごい才能だと思う。一生懸命なんだけれど、不器用で、いまいち人生が思った通りになっていない女性を演じさせたら、見事にはまると思う。

 小説を読んだらきっと、どうして "A"が彼女の中に宿るようになったのか、そうして物語はこのあとどのように進むのか、などが描かれているのだろう。ちょっと見ていてあちこちよくわからないままの部分も残ったけれど、のんの演技に圧倒されてしまった心地よさがあったからまあよし。