風紋

外資系のソフト会社 コンサル職のおっさんの日々

大西洋漂流76日間

 

仕事がつらいせいか、ひどい目にあった人の本を好んで手に取っている気がする。

これも実話。ヨット乗りの人が大西洋を、渇きと空腹と沈没の恐怖と、海からやってくるサメなどに怯えながら、どうにかこうにか生き伸びて帰ってきたその日々を書いたドキュメントだ。四方八方を海に囲まれて、あるのはテント型のボートだけ。人間というのは、たとえ文明から遠かったとしても動物としても決して弱い種ではないのだな、と、思わせてくれる。テントの中には色々、水中銃とかたまたま入っていたのだけれど、それにしてもこの人はよくめげずに頑張ったと思う。

大型の船が近づいてきたので照明弾を撃ったのだが、船に気づいてもらえずに、やがて船が遠ざかってしまうというシーンは読んでいて可哀想だった。