ネットで見かけて一気にネットで読んでしまった。
こうのさん、といえば、有名なのは戦争をモチーフにした「この世界の片隅で」。映画館で見てきた。悲しくて過酷な戦争の中にも、やわらかな笑いやおかしみを保ち続けてきた、というお話でもあり、そのような明るい側面を情け容赦なく踏みにじっていく戦争の非情さを描いたお話でもある。
この漫画は2人しか登場しない、主人公の道さんと、その亭主だ。
二人はびっくりするくらいの赤貧で亭主はちっとも定職が見つからない。
そんな過酷なはずの暮らしの中で「少し鈍い」と自称する、道さんの朗らかでのんびりした、そしてちょっとドジな暮らしは、見ていて心が温かくなるのを感じる。絵柄もかわいい。
亭主は男性としてはろくでなしで、道さんを女性としてかわいがっているとも言いがたい。が、彼も彼で悪い人ではない。
道さんも亭主のことを「荘介どの」と呼ぶ。