岡田斗司夫の古めの新書。世界征服がいかに大変でわりにあわないのか、について岡田斗司夫の冷静で客観的な目線で整理している奇書。さすがのサブカルチャーに関する博識で、レインボーマンの「死ね死ね団」などの合理性に触れているところなどは、読んでいてちょっと感心した。
最終章で急に格調が高くなり、世界征服というのはアンチ経済社会であり、人に優しく環境に優しくすることが実は、世界に逆らっているという意味での世界征服なのだとまとめたところは頑張ったかなと思う。本なのでどこかにオチがないとまとまらないもんな。最終章以外は、世界征服が全く割に合わないのだ、ということをうまく説明していて面白かった。
大学生くらいの時にOくんという友達に借りた本なんだよな、これ。早く返さないといけないな、と思いながら読んだ。