聖典、と呼ばれるような本を読んでいるとやべえ人みたいだが、この本は怪しげなことは何も言わない。大愚和尚の動画で聞いているような話をまとめてくれていて、読んでいて思い出しながら読むようなところさえある。ただ聖典なので断定調で上からっぽい書き方になっているのは仕方がない。懐疑的な気持ちで読み始める人は、なんだよこの押しつけ、となってしまうだろう。素直に教えを請いたい人むけだ。
この本の世界観や考え方は確かに面白いし、心の平安を保つ上で役に立つと思う。まだ1/10くらいしか読んでないけれど紹介しておく。
特に「縁」のところは面白かった。
人びとの苦しみには原因があり、人びとのさとりには道があるように、すべてのものは、みな縁(条件)によって生まれ、縁によって滅びる。
雨の降るのも、風の吹くのも、花の咲くのも、葉の散るのも、すべて縁によって生じ、縁によって滅びるのである。
この身は父母を縁として生まれ、食物によって維持され、また、この心も経験と知識により育ったものである。
今ここでこうしてオレのブログをあなたが読んでいるのも、オレがここでブログを書いてみようと思ったからだし、あなたが何の間違いかこのページを開いてしまったからで、そういう条件が網の目のようにつながって、起きた出来事の1つとしてこのようなことになっている。条件が一つでもそろわなかったら、こうはならなかった。
この本は、読むたびにくみ取るものがありそうだ。