この表紙のふざけた絵が気になって、そんなにアフリカにもバッタにも関心はなかったのだけれども、下の本を数年前に読んでいた。
文章がとても上手で理屈っぽくなくて、ただただ彼の身に起きたことを時系列で淡々と書いているだけなのだが、そんな人生もあるんだなと思わされる1作だった。
その続編が出たのは知っていた。ブックオフで安くなっているのを見かけて買った。
前回と変わらぬ語りの巧みさ、そしておびただしいバッタの大群、意味不明なバッタに対する作者の情熱、この人は本当に面白い人だと思う。
バッタの生態を研究してアフリカの食糧難を解決しようとする研究者の体験談を新書にしたものだが、前野氏のアフリカでの体験や人とのふれあいも読んでいて十分に面白く、固くてまじめなバッタの生態について語った本ではない。