こうなったらいいのに、と思うことは、たまにだけ実現する。こうならないといいなあ、と思うことはたいてい実際には起きないのだが、それを思っている時間そのものが毒のようなもので、人から活力を奪ってしまう。
何も思わずに、人に期待しないように、自分のことについても思いを巡らせずに、淡々と目の前のことを処理していくような生き方をしていきたいものだなあ、と思う。
その時その時に流れてきた音楽にあわせて踊ればいいんだ、と村上春樹も言っていた。そういうことを心がけていた頃もあったのだが、忘れてしまっていたなあ。
「そのまま受け入れる」と言っても、なんでも引き取り、引き受けるというつもりではない。
元のものに手を加えずに、こうだったらよかったのにとか、これこうなったらどうしようとか案じたりしないこと。「なるほどこうなったのか」と思いながら、それに合わせて動く、流れてきたメロディにあわせて体を動かしていく。
口でいうのは簡単なのだけれど、オレにだって欲はあるし、いやなこともあるから、いい感じにこれがいつでもできるとは思えないけれど、心がけることでまた少しラクに生きられるようになるかもしれん。