チェーンソーマンの藤本タツキが原作の短編アニメ映画。Amazonで無料で見られるようになった。振り返る、背中を見る、というニュアンスのこのタイトル、前半に満ちていて、良いタイトルをつけたものだと小憎らしいくらいだ。売れっ子の、河合優実が藤本という主人公の声をあてている。なにをやっても器用にこなす。彼女がやっているということを意識することはない。それくらい見事に主人公にハマっている。
漫画を描くという趣味を通じて、かたやライバルをみる気持ちで、かたや憧れの気持ちで、出会った小学生の2人の女の子たち。そして漫画を描くという世界の中で光り輝いていく。
主人公の藤野はしきりにずっと、もうひとりの主人公の京本のことを振り返る。ちゃんとついてきてる?と確認するように。だからこその「ルックバック」である。
絵の美しさは申し分ない。話の展開については途中から予想だにしないことが起きる。その出来事がこの物語を美しい結晶の中にとじこめる。
この映画の評価が高いのもよく分かる。
が良かった。