風紋

外資系のソフト会社 コンサル職のおっさんの日々

嘘解きレトリック

ツマが面白がってみていたので、Tverでオレも視聴。フジテレビのドラマだ。原作の漫画もあるらしい。

人の朝がわかってしまうという特殊な、しかし本人にとっては不幸なこともある、能力を持った鹿乃子という女性が、貧乏な腕利きの探偵のいる事務所で働くことになって、そして色々な事件に触れていくという話だ。ミステリー色もあるし、恋愛ものの風味もある。舞台は昭和の初期か大正か。

探偵の人も、鹿乃子も、他ではみたことのない俳優さんだ。セットや舞台は小綺麗にまとまっていて、どことなくおもちゃっぽく作っていて、それがドラマのファンタジー感を強めている。俳優さんもあまり見たことがない人たちなので、見飽きた感がなくてむしろ新鮮だ。

特筆したいのはカメラアングルで、鬼平犯科帳を思い出させる凝ったカメラアングルで観る人を退屈させない。うお、そこから撮影するか、とみていた唸ってしまう。こだわりが随所に感じられる。このカメラがあるので、おもちゃみたいなセットで見慣れない人たちが演じているドラマを心地よく楽しむことができるのだろう。演出家の人の手腕なのか、監督の功績なのか、よくわからないけれども。

人が死ぬ話も出てくるが、舞台が大昔なのと、主役の2人が若くて初々しいので見ていてドロドロしない。安心したドラマの世界に身を任せて、ちょっと優しい気持ちにさせてくれる。

もうすぐ終わってしまうので紹介記事としては、この記事は最低だが、それでも一度は試しに見てみてはどうですか、といいたくなる可愛いドラマだと思う。