朝、布団をひいたままツマと会話した。
心がえらく弱ってしまっていた。適応障害が残っているのかもしれないとか、仮説や可能性について吟味した。いろいろなことが曖昧模糊としていたが、自分でこれだけははっきりわかる、といえることがあった。
もう、今の部署では働き続けたくないのだ。
5月まで今のプロジェクトは続く予定になっているの。それまでの間に部署を出ていくためのいろいろな活動をしよう。5月になってもどこもオレを必要とする部署が見つからないようならば、そのときは会社を去っていこう。
どうせ辞めるんだし、と思えば、納得のいかない仕事に対しては文句も言えるし、逆にもうやめるわけなので変な仕事は残さずにちゃんとやろうか、という気持ちにもなる。腹が決まって気持ちが楽になった。毎朝、少しずつ少しずつ、仕事に立ち向かえる気分を整えている。
朝ごはんはツマがスクランブルエッグを作ってくれたので、それをご飯に載せて食べた。昼はツマが成城石井で照り焼き弁当を買ってきてくれた。
湯治のために温泉地に行く人は風呂に入って、出て眠って、また温泉に入る。
オレも弁当を食べたあと風呂に入り、そして眠った。熱った体が冷たいオレの仕事部屋で冷やされていくのは実に気持ち良い。そう、今オレは湯治に来ているのだ。心の不調を治すために。
寝たあとでリビングに行くとツマはPIVOTという経済絡みの動画を見ていた。オレはツマが昼間に買ってきてくれたバナナを食べた。心が弱ったときにはセロトニン。バナナでセロトニンを体が作ってくれるらしい。牛乳飲んだ。
そしてまた風呂に入った。まさに湯治だ。暇だからというのもある。動画サービスで映画を見る気にならないのだ。気持ちが弱ってるので、人が楽しそうなのは愉快でない。人が不幸なのはつらくて見ているに耐えない。誰かと誰かが戦っているのはご苦労さまと思えてしまって、うまく入り込めない。まあ、こういう気分の時もあるだろう。
寒いので、というのもある。風呂に入りすぎである。だが、ここは湯治場だから、これでよいのだ。
沸いてる風呂に入ってもお金は取られない。体が温かくなる。リラックスできる。血行も良くなる。清潔になる。風呂って人類が産んだ最高の娯楽だとオレは思う。
午前中に3時間くらい仕事をしていた。
休み中に片付けておきたい、と思ったものは大体できあがった。これなら1月に仕事が本格的に始まった途端にズタズタになる、ということはあるまい。たぶん。たぶんだけども。
風呂から出て、また眠くなるようなら眠ろうと思った。休みたいだけ休め。心が健康になる方角に進め、ススメ!さらに頼もしいことには、バナナの効果でそのうちセロトニンがオレを幸せにしてくれることになっている。