40歳の息子が巡礼の旅の頭のところで事故死、その彼の遺志をついで老齢になりかけた父が息子の用意していた道具とそして息子の遺灰をつれて旅に出る話。オレにも息子くんがいるので、大学生の時に見ていた場合に比べるとずっと深く重くこの映画を味わうことができた。
ロードムービーにはほとんど外れがないのだが、これも同様。
頑迷で金銭的に豊かなところで暮らしていた父が、息子の寝袋で草原で眠り、さまざまな国の人たちと出会ってそうして一緒に過ごしていく中で、何かが変わっていく。何が変わったのかはよくわからない。否応なく旅の中で人は変わっていくものだ。
もう映画が始まって5分で息子の訃報なので、息子のことを映画を見ている我々が悲しんだり懐かしんだりすることはない。ときどき旅の途中で息子が出てくる。まるでそこにいるかのように父が感じて。
映画の父と息子の関係は、実際の世界でも父と息子らしい。
二人の掛け合いはないのだけれど、顔が似ているのでなんとなく説得力がアップだ。