風紋

外資系のソフト会社 コンサル職のおっさんの日々

バーンアフターリーディング


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ブラッドピットが出ているというだけで見る理由になるくらい、ブラッドピットが出ている映画が好きだ。仕事で神経が疲れたので少し馬鹿馬鹿しい映画をみたいと思って選んだのがこれ。

タイトルは「読み終わったら焼いておくように」なので、機密情報についての話。

頭の軽いノリノリな男をブラッドピットが演じている。複数の話が同時並行で進み、初めのうちは何が何だかわかりにくいが、次第に登場人物が絡まりだしてきて、最後はなんとも苦笑いしたくなるようなオチになる。立派な人物が1人も出てこない。いい役者を使っているのだが、みんな駄目なやつばかり。

だが、意外とリアルな人生もこんなものかもしれない。接することのないはずの人たちがふとしたことで接点を作り、そうして、ややこしいことになっていく。

オレはこの映画は結構気に入った。

整形マニアの女性が金ほしさに拾った機密情報をロシア大使館にまでいくエピソードもある。すごい行動力である。しかし、この女のせいで、大勢がひどい目に遭うのである。なんというか、自分勝手な女は災難の元だなあとも思った。

自分推し

大愚和尚の動画で言っていた。

自分推し、をしなさい、と。

 

好きな誰かを見つけて応援して元気を出すのもいいと思う。もっといいのは、自分のいいところを見つめてそれを褒めて、自分のファンに自分でなることかもしれない。こんな自分のどこがいい、といいところを見つけにくいこともあろう。自分推しの味わいはそこからだ。どういう自分であれば推したくなるのかを考えて、それを実践したら、頑張っている自分が好きになる。

人が見てないところでこんないいことしてる、こんなにつらいのにちゃんと定刻に仕事始めてる、ストレスフルな状況なのに踏ん張ってる、などなど。どういう自分でありたいのかを想像して、それに寄っていくことで自分をもっと誇らしく思えるようになる。

誇らしく思えるような行動をするようになる。すると身なりにも気をつけるようになるし、人付き合いも丁寧になってくる。

自分推しは結構大変だし疲れることもある。

だが所詮自分なんて、どうせオレなんか、と、自分をあきらめてしまう暮らしがその対極で、そっちにいくのも苦しかろう。それに浸るのは頑張らなくていいのが楽そうだけれど、心の中は荒涼としそうな感じがする。

 

頑張れオレ。オレが応援するから。

 

 

つかれ

異様に疲れている1日であった。暑さのせいか、寝不足なのか、神経からくるものなのか、何でこんなに疲れてるのかと思うほどに疲れていて、濡れた雑巾が水を滴らせながら歩いているようだった。オフィスを歩くのも、気持ちで歩いた。上半身から動いて、足を無理に持ち上げて前に出して、そしてそれを交互に繰り返して前に進んだ。

やることは多かったし、複数の仕事を切り替えつつやるので、頭の切り替えが大変だが、もっと大変なこともあった。加齢によるものかもしれんが、歳をとったのはずっと前からとっている。

Kくんから飲みに行きませんかと誘いがあったが、疲れがひどく、もう少し先にしようと返事をした。誰に誘われても体に負担を感じて、色良い返事ができないくらいに疲れている。呪いか何かか。

 

帰宅して晩御飯を食べたら我慢できずに寝てしまった。30分くらいか。風呂に入って布団を敷いて横になった。何で疲れてるのかわからない疲れ。気味が悪い。

冷たいものをとりすぎて胃腸が弱っているのか。

でも昼はラーメンを食べた。便通もわりと良い。

 

さいはての彼女

 

気持ちが疲れているのでさいはての話を見て癒やされようと思って、Kindle Unlimitedで無料で読んでみた。原田マハの小説を読むのは初めて。

とても読みやすい。

一人称系の女性が主人公の話をつくるのが得意なのだろう。読んでいて引き込まれた。エリートの独身女性が沖縄でバカンスするはずが、女秘書のいたずらか意趣返しかそれとも思いやりか、とにかく着いたのは北海道のさびれた空港。そこで知り合った女の子のライダーとツーリングすることになり、そして彼女は自分が忘れてしまっていたことに気づいていく。

王道ストーリーなので意外なことはあまり起きないが、王道なので読んでいて安心して身を任せていられる。

残念だったのは、短編だったことで、この話の他に4つくらい収蔵されている。わがままで少し思い上がった主人公があちこちにいくうちに少しずつ変わっていく様を読んでいきたかった。そうなると1冊を読み終えたときに、気がつくと彼女も変わったなあとしみじみできただろう。

この短編が最初だったので、他の3編も読んでみようとは思う。

明暗

もう1/4くらいで明暗を読み終えてしまう。

今回で読むのは3回目だが今までで一番楽しく読めた。

大して何もできないくせに自意識高い主人公なのは、それからや、門、と変わらない。愛し合っていたはずなのに何故か他の男のところに行った、清子という女性のことをずっと心に引っ掛けたままでいる、主人公の津田。こんなやつは酷い目に遭うがいいさと読者は皆思う。そしてそれを完膚なきまでに遂行できるのは、清子その人である。津田は口実を見つけて清子がひとりで泊まっている温泉宿にいく。長い長い小説の果てに、やっと津田が酷い目にあうだろう気配がしたところで、夏目漱石の寿命が来てしまった。

読み返すと、津田が酷い目に遭うだろうことは、ツマの延子からも予言されている。いざとなったら私だってやりますから、と。

貧乏な小林も予言している、君はひどいめにあってそして僕の言葉の意味を知る日が来るだろう、と。

煽ってる煽ってる。

なのにその日を迎えることなく、この小説が終わってしまうのが惜しい。

 

内観

仏教における内観(ないかん)とは、自分自身の内面を深く観察し、理解する瞑想の一種です。内観は、自分の思考、感情、欲望、行動の根源を探り、真実の自己を知るための方法です。

内観の具体的な実践方法としては、以下のようなものがあります:

1. **瞑想**:静かに座って心を静め、自己観察を行います。思考や感情が浮かんできたときに、それを評価せずにただ観察します。
2. **呼吸の観察**:呼吸に意識を集中させることで、心を静めるとともに、自己の内面に対する洞察を深めます。
3. **自己反省**:過去の行動や言動を振り返り、それがどのような動機や感情から生じたのかを見つめ直します。

内観の目的は、自己理解を深め、煩悩や執着を減らし、悟りの境地に近づくことです。これにより、心の平安や幸福感が増し、より慈悲深く、他者に対しても優しく接することができるようになります。

 

チャットGPTが教えてくれる内観の定義だ。

 

嫌だなあ、やりたくないなあ、という気持ちが起きるのは仕方がない。これを止めるのはムリだ。しかしそれを自分で意識して見つめることはできる。オレは嫌がってるんだなぁと。なんなら、一緒に暮らしている人がいるなら、それを吐き出させてもらうのも良さそうだ。やだやだ、と。

オレは嫌がってるんだな、と、見とめるのはマインドフルネスという心理療法でも使っている。そしてそれを聞いてあげるのだ。そうか、嫌なんだね、と、自分で自分のことを。

 

嫌だなあ、と思っている自分を見つめると、不思議と嫌だなあというツラサが少し後退する気がする。それが内観のねらいなのであろう。