「ガリレオ」博士は改めて福山雅治は当たり役だったなと思う。落ち着いていてそしてとっつきにくくて、顔がよい。テレビ版や容疑者Xでは、大人の都合で起用された柴崎コウがミステリーの緊張感をぶっ壊していて、どうしたものかと思っていたのだが、今回は彼女が出てこないので安心して世界に浸れる。吉高由里子も別にいらなかったような気がするが。
杏が長い手足を存分に見せてくれていて泳いでいるところが美しい。３０代で環境保全のための地元の代表をやっているという設定はちょっと無理を感じたけれど。
１５年前に起きた事件と、そしてその真相を暴きたい刑事と、それぞれの「こうせずにはいられない」という部分に納得感があって、そういう意味ではかなり面白く見ることができた。
ミステリーであると同時に悲しい人間ドラマでもある。この辺は東野圭吾はさすがである。見終わった後のしみじみした感じも良かった。
