風紋

外資系のソフト会社 コンサル職のおっさんの日々

四つ折りのお札

携帯のケースに小銭入れがついているやつを選んだので、財布を持ち歩かなくなった。当初は手持ち現金の少なさが心細くもあったが、一週間、財布なしで暮らしてみて、なんとかなるもんだとわかってきた。それでも小さな心の痛みが連れ添うことは避けられない。

財布がないのでお札は四つ折りにして小銭入れに入れるほかない。ここに問題があった。お札を4つに畳んでしまうのは、せっかく使用感のないお札を醜く貶めるようで心が痛む。

ましてやピン札を4つに折るときは、うわ、ゴメン!という気持ちになる。ちょっと綺麗な昆虫をやむなく殺してしまったような、罪悪感が心に立ちのぼる。

俺にさえ出会わなければ折られずに済んだものを、といういたましい思いを抱きつつ。

 

お札の居心地がよい財布が金運のある財布らしい。それによると二つ折りの財布より、お札が真っ直ぐに入る財布の方が、お札にとって快適なので、できれば長財布にする方が良いということだ。

その説によるならば、今の自分の金運は生まれてこのかた最悪の状態である。