風紋

外資系のソフト会社 コンサル職のおっさんの日々

柳沢きみおの漫画再訪

大学生になったばかりの頃に、柳沢きみおの原作のドラマは乱立、連載もあちこちにあったものだ。特命係長只野仁はドラマにもなった。Amazonのunlimited で読み放題になっているものが増えているので、ここのところよく拾って読んでいるが、50才を過ぎてから読むと、何だか男女の心の通い合う流れが全く感じられなくて、とても底が浅いなぁと思ってしまう。

女を、モノやステータスとして見ているバブルの頃の空気をずっとまとっている。

会話のやり取りの中ににじむ優しさや、冷たさ。相手を尊敬することで生まれる、ゆったりと育っていく恋する気持ちのようなもの。会話の中に、この2人はわかりあえてるとか、まったく噛み合ってないとか、そういうのが出てくるはずなのだが、省かれているのでなんだか色気がない。

30年前に時代を築いた人ではあるのだが。