風紋

外資系のソフト会社 コンサル職のおっさんの日々

春の旅 山梨 ラスト

なかなか眠れずにベッドの中で煩悶。あんなに身体を使ったのに眠れないとは。それでもどうにか断片的な眠りを手繰り寄せ、数珠でつないで眠り時間として確保。おかげで朝は眠くて、朝風呂に入るという発想すら浮かばなかった。

朝は洋食の朝ごはんを食べて、送迎車に乗って清里駅へ。そこから小海線に乗って小淵沢へ、そしてそこからあずさ18号で甲府へ。

甲府駅で20分くらい待った。小さい息子さんと二人旅に来ているらしい若いお母さんに、昇仙峡に行かれるのですか、と言われてそうですと答え、どのバスに乗るべきかについて意見交換。彼女は子供を置いて観光案内所に地図とか時刻表などを取りにいったのだが、われわれの分ももらってきてくれていて実に助かった。

 

昇仙峡行きのバスに乗る。昇仙峡は至る所に水晶などの石を扱っている店が多く、石を売っている店はよく観光地にあるのだが、そんな店ばかりあるので昇仙峡界隈が怪しい場所のようだった。

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わらじという店で昼ごはん。

オレは鰻重、息子は天丼。どちらもうまかった。

 

道中の石の店で、テラヘルツ、という詐欺紛いの石の売り手おじさんに遭遇。息子は素気無く断っていたが、オレは少し手に巻いてみて肩こりが軽くなってきたような気がしたので、そうしてこういう紛い物系の商品には弱くて3000円出して買ってしまった。ずっと背中の凝りが治らずに困っていたので、これが効くと良いなと。息子は、あんなもの嘘に決まっている、とピシャリ。

 

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楽しく川沿いの道を下ったが無計画なのがよくなかった。グリーンヒルズというバス停にくるバスに3分くらい遅れて間に合わず。息子が急かして、300メートルくらい荷物を背負って走った。汗だくになったのにである。ここでも15歳の若者との体力差を見せられてしまう。

今回の旅は徹頭徹尾、交通運が良くない。

 

バス停の近くに車を停めていた親切なおじさんがタクシー呼んであげようかいうのでお願いした。が、乗るのが2人だけだとペイしないとのことで断られてしまった。仕方なし。

次のバスが来るのが1時間半後なので、ならいっそ川を下ってもう一つ先のバス停まで歩いてしまうことにした。歩いてばかりだ。この旅は。

潰れてしまった土産屋などの横を歩くのは何だか寒々しい。

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歩行者と一切すれ違うことのない旅。

 

次のバス停にたどり着いた。バスが予定通りやってきて、そしてそのバスに首尾よく乗れた。席が1つだけ空いていたのでそこに座ったら、隣になったのは甲府駅で一緒だったお母さんだった。本日のミラクルである。隣に座ったものの彼女も特に何も言わないし、オレも馴れ馴れしく会話しかけるのはむしろご迷惑かなと思い、静かにバスに揺られた。

甲府駅の終点のバス停でバスを降りたら、さようならとお母さんに頭を下げられて挨拶された。馴れ馴れしく話しかけた方が良かったのかな、とも思ったが、もうどうしようもない。

 

甲府から長津田までの乗車券と、八王子までのあずさのチケットを買った。今はそのあずさの中でブログを書いている。

 

何もかもが思う通りになりはしなかったが、それをそれなりに楽しむことができた旅だった。人生もかくありたい。

 

 

春の旅 山梨 4

昨日は和食で本日はフレンチが晩御飯。ホテルの近くで何かを食べるなんて到底無理な立地だったので、ご飯の予約をしておいたのはファインプレー。フレンチは美味しかった。予想外の味を楽しめるという点で、フレンチの方がおすすめ。

 

待望の星だが、とてもよく見えた!

ホテルの外の小庭に出て星を眺めた。

北斗七星が簡単に見つけられた。夜空が星でいっぱいという感じではなかったが、3等星くらいまではみんな見えたので満足。この方が星座は見つけやすかろう。風が吹き付けるととんでもなく寒い。息子は風が吹くたびに奇声を発する。

確かにこれだけ星を肉眼でたくさん見たのは初めてだ。暗いところから見ることが大切なようだ。

 

お風呂に行く。

シーズンオフなのかお風呂に行くと必ず貸切。貸切かそうでないかの差はとても大きい。貸し切りだと本当にのびのびとリラックスできる。湯温が良いのか、年寄りだからか、なんだかいくらでも入っていられそうな温泉だった。

 

2130からの星の勉強会企画に参加。息子とオレの2人しかこの時間帯の申し込みはおらず、こちらもまた貸切。おじいさんにみっちり説明をしてもらい、またベランダのような広場に出て、おじいさんの強力な懐中電灯で照らしてもらいながら、あれがスピカとか、あれが双子座のカルトスとポルクスとか、教えてもらった。獅子座もよくわかって面白い。屋外なので寒い。が、風呂に入ったあとなので耐久しやすくもなっている。

実物の星を身の前にしながら星座について教えてもらえるなんて素敵だ。

そしてホテルにくっついている巨大な望遠鏡で二重星というものを見せてもらった。老眼のせいかこちらはよくわからなかった。

満足して部屋に戻り、眠る。

 

なかなか寝付けずにベッドの上でゴロゴロ。あんなに運動したのに眠れないなんて、話がちがう、とうらめしく思いつつ。でも明日はいくら寝ていてもよい。朝ごはんだってオレは何の用意もしなくて良い。

 

春の旅 山梨 3

昨夜は曇り空で星が見えず。空模様ばかりが気になる1日の始まり。

朝ごはんは洋食。プレーンオムレツと自家製のケチャップソースが美味しかった。コーヒーも美味しかった。

マイクロバスで清里駅まで送ってもらい、清里駅でレンタルサイクルを1日借りる。そして萌木の里というところに行く。ひとけがしない。寒々しい。しまったままの店も散見される。観光地の成れの果てがここに。ツマに猿の小さい人形をお土産に買ってみる。

息子はひとけがないので立ち小便。

これは時間が余りそうだと安全としていたところに、天の助け。1000円で入場のオルゴール博物館が想像以上に見所があった。定期的にやっているオルゴールのコンサートが見応えがあり、これをみるためだけでも入場した甲斐があった。甲斐路だけに。

オレはト音記号の描いてある新しいメガネケースを、息子はピアノが描いてある定規を記念に買った。

 

レンタルサイクルで下る。

清里駅は標高の最も高いところにある駅。日本で2番目らしい。駅から離れることは坂を下ることと同じ。小作という店でほうとうを食べた。

オレは豚肉ほうとうを食べた。かぼちゃが驚くほどに美味しかった。すごい量で食べきれないだろうと思ったがほとんどが野菜だったので、なんとか食べきれた。

そこから地図に載っていた種田山頭火の碑にムスコが行ってみようと言うので、さらに坂を下る。10分後くらいに見つけたが、文字の掠れた白い棒が1つ立っていただけでがっかり。

戻ることにしたが、ずっとずっと上り坂。レンタルサイクルもチェーンがかたかたいって漕いでいてつらい。途中で完全に廃墟化した一角を見た。牧場の道という道を登ったのだが、15歳の若者と55歳の初老のおっさんでは体力が違いすぎ。息子に置いていかれた。息が切れた。老いの悲しみ。

ようやく清里駅に着いてレンタサイクルを返却。

タクシーでホテルに戻ろうと思っていたら息子が、昨日と同じように歩こうと言ったのでたまげた。オレだけタクシーで帰ってもいいよ、と言われたが、先にホテルに戻って心配しているのも嫌なので一緒に歩く。また歩くとは。

ホテルに戻ったらオレは爆睡。

春の旅 山梨 2

予定よりも1時間半くらいの遅れとなったが、無事にあずさ17号で小淵沢へ。そこから小海線に乗り換えて清里へ。清里駅はもっと賑わっているイメージだったのだが、寂れまくっている。オレと息子以外に人を全く見かけない。ひとけがない。

早めに晩御飯を食べることにして、昼ごはんはファミリマートのおにぎり1つ。

車でホテルまで5分というホームページの案内を信じて、それくらいなら歩いてみようとしてのだが、これは大失敗。前にも後ろにも我々しか無い道を40分くらい、緩やかな上り坂を登り続けることになり、クタクタになった。もう二度と駅から、清里高原ホテルまで歩くのはごめんだ。

 

チェックインしてから茶を飲んで、ホテルについている池のようなものをぐるりと一周。5分くらい。和食のお膳を頂いた。美味しかった。ぶどうジュース美味しかった。

残念ながら雲が出ていて期待するような星空はなかった。明日に期待する。

風呂はたまたま空いていて息子と二人で貸切状態。貸切状態の露天風呂は最高だった。

 

息子は勇気を出してホテルのカウンターに爪切りを借りに行った。人に断られることで人一倍傷つく性分なのはツマに似てしまったのかもしれない。

 

春の旅 山梨 1

春休み中の息子と、人生のお休み中のオレとで、山梨の清里に旅に出た。ホテルと晩ご飯だけ予約してあとは行き当たりばったりの旅だ。

40分くらい早めに家を出たのだが、息子は家に携帯電話を忘れてきて20分のロス。電車がちょうど出て行く時にホームに着いてそのせいで20分のロス。ギリギリ、八王子からあずさにのれるはずが、勝沼で火災発生とのことで、混乱があり、乗る予定の電車あずさ13号でなく17号になり、1時間半くらい八王子駅に足止め。

でもなんとか首尾よくあずさに乗れたので、これから清里に向かう。天候については100点満点で100点を出しても良い暖かな陽気。

星を見たいという息子の願いは今夜か明日には叶えられそうな気配である。

puzzle

恩田陸のミステリー。2冊で100円だったので買った。廃墟の島で同じ日に3人の死体が見つかる。一人は餓死、一人は映画館で感電死、そして一人はビルの屋上で墜落死。さすがに無理をしすぎたのか、謎解きはかなり強引で無理矢理なものだった。でもそういう不思議を読ませてもらえただけで、まあ、元は取れているのかな。50円だものな。

 

ミステリーは摩訶不思議なほどに面白いのだけれども、その分だけ謎解きに無理が出てくるので、美味いバランスで納めるのは難しいと思う。

江田からセンター北

天気が良くなった。やりたいゲームも特にないし、関係を深めたい恋人みたいなものもない。買いたいブランドの何かや家電もない。読書が自分の良い気晴らしになっている。なんだか燃えかすのようなおじさんだが、天気がいいのに家にいるのは嫌なので散歩に出ることにした。

結局、14000歩くらい歩くことになった。

江田駅から少し歩いて早淵川沿いの道を歩いてみたらなかなか道幅も広くて歩きやすい。季節も良い。散歩は簡単な趣味だが季節を厳しく選ぶ。暑い日は出たくないし、寒いとつらい。雨の日はうらぶれる。本日は最高の散歩日和だった。散歩のお供は、村松健

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センター南から北に行く途中で出来立てパンの店に行きあんぱんを食べた。そこで出た無料のコーヒーがびっくりするほど美味かった。

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晩ご飯のために、ピーマンと豚肉を買った。回鍋肉を作るために。

 

息子がマックで音楽を作った。その中でついに初音ミクに歌を歌わせた。大したもんだ。そして楽しそうだ。オレも小説とかを書いてたんだよなあ、あれくらいの頃。クリエイティブな活動には、若さも重要だと思うようになってきた。