風紋

外資系のソフト会社 コンサル職のおっさんの日々

600の見送り

500に布団から出て、しらす干しとチーズのトーストを作る。イチゴを切ってヨーグルトに乗せて、カップスープを出す。ジャガイモをコンビーフと炒めて皿に載せる。息子はまずまずの食欲。

第一志望が受かったのだが、もう一つランクが上の中学にチャレンジするために出かけて行った。合格しても行くつもりのない、志望校よりも難関の学校への受験。ちょっと酔狂なのだが、あの学校の合格を蹴ってまで、この学校に来たのだ、という物語はいつか見えないところで彼を支えてくれるかもしれない。支えてくれないかもしれない。わからない。でも、とにかく受けてみることに決めた。

何しろ行くつもりのない学校の受験なので、趣味的だ。そこを本命にしている子供達には迷惑な話だろうけれど。

 

600はもう少し空が明るいと思っていたが、この季節はまだまだ空は真っ暗だ。

 

いってらっしゃい、と、息子とヨメを見送ったあとで、東向きにある息子の部屋から、滲むようなオレンジ色が闇を侵食しているのが見えた。1日の始まりだ。地面に近いところほど強く光っているグラデーション。こんなに綺麗なものを我々は毎日、見ることなく眠って過ごしているんだよね。そして明日はもうこれを惜しみなく見逃していることだろう。

 

これから風呂に入って眠りなおすつもり。さもないと日中に眠くて仕事になるまい。

 

本日が息子の最後の中学受験。ちゃんと受験に必要なものを前日、バッグに入れておけるようにいつの間にかなっていた。受験のおかげか、そうでないかわからないが、着実に成長してるんだね。父としてはそれが何よりうれしい。

お写真になってしまった義父に、あなたの孫は第一志望に受かりました、と、ご報告してみた。