風紋

外資系のソフト会社 コンサル職のおっさんの日々

終わりの足音

錦糸町に行っているプロジェクトは、お客さんがやりたがっていたことが、あちこちどうにも製品には出来ないことがわかってきて、なんでそんなものを買ったのか、何でそんなものを売りつけたのか、というところで衝突することは必至の様子。我々現場の者どもは、製品で背伸びして精一杯やれることを提案するわけだが、限界はあるし、その限界も大して高いところにはない。

来週、お客さん側のキーになる人が実機を観にくる。今このタイミングでくるというのも遅すぎるのだけれど。これじゃダメだね、と言われれば、プロジェクトの解散にリーチである。一方で、あちこちに問題があるけれど、これでいこう、となれば、あとはお客さんもあきらめて使うことになるわけなので、いずれに転んでも俺としては悪くない。

2月はプロジェクトを畳むための期間になるかもしれないし、或いは、あちこちの傷をあきらめてもらいつつのシステム検討になるかもしれん。結局、新しい傷が色々出てくるだろうことは想像されるので、前者になった方がいいかな、と、個人的には思っている。

 

システム部門が単なるシステムの買い物部門になってしまい、金は払うからあとはやっておいて、というスタンスの企業が多い。そしてそういうところはどこも導入で苦労している。

平塚にあった会社は調達部門が前面にでてプロジェクトをやったので、色々と苦労はしたけれど、大体予定通りに稼働できた。

 

俺の扱っている製品は、そのように調達業務部門がプロジェクトに入らないと導入がむずかしい。それができていないところは、よくプロジェクトが揉める。揉めるとあとで大変なので、社内の営業もあんまりこの製品を売り出すことに積極的にならなくなってくる。

そこで無理に売ろうとすると、また変なお客さんでもいいから売りつけようか、となるので、結局はまた揉めることになる。悪循環だ。

 

大企業のお抱えのシステム子会社は、本業を回すための下僕みたいな位置付けになりやすくて、外のシステム会社に無理をさせたことを成果として訴えるような、頭のおかしいことになっている。

外のシステム会社のいうことをもとに、本業に対しても口を出したり提案したりして、システムによって会社をもっとうまく回せるようにすることが、理想的なのだろうけれど。

大企業のシステム子会社は、作られたものをテストして問題を見つけて指摘するような仕事と、スケジュール管理が仕事になっていることが多い。