風紋

外資系のソフト会社 コンサル職のおっさんの日々

街場のメディア論

内田樹という人の本。息子の学校の課題図書らしく、Amazonの無料で読める本の中にあって、目についたので読み始めて一気に読了。

この人は他にも「街場の」シリーズを数冊出しているので、それらの中古を買って読んでみることにした。

考える、ということをやめてしまったメディアが、まあ、これでいいんだろ、と垂れ流す番組でいかに日本人の感じ方と知性をダメにしているのか、が書かれている。

10年前に出された本なのだが、その頃から問題はずっと残っていて、むしろ悪化しているので、それに気づいて暗然となった。

大谷翔平のニュースを流しておけばいいんだろ、雛壇作ってお笑い芸人にしゃべらせればいいんだろ、売れている漫画を原作にして売れてる芸能人のドラマを作ればいいんだろ、と、思っているのではないかと疑いたくなる思考の放棄。

最近の動画の、オレを見てくれ、という感じのヒステリックなタイトル付け。

羊頭狗肉

 

人は自分にとって心地よいと思えるメディアに着地して、それぞれにわかりあえないままに、楽しく暮らしていくようになるんだろう。