風紋

外資系のソフト会社 コンサル職のおっさんの日々

Before Sunset

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この二人の会話は実に自然で程よく冗談と意地悪が混じっていて、長く付き合っているかのようなのに、前に1晩だけ一緒に散歩をして、そして8年ぶりに出会った間柄なのだ。そして束の間の散歩を楽しんでまた離れていくしかないのだ。こんなに2人は自然で見ていて微笑ましくて気持ち良いのに。その切なさがこの映画の味だ。Before Sunriseの続編だ。相変わらずの面白さだ。楽しく会話できることがいかに大切なのか、同性でもそうだろうが、異性の間でこの取り留めない会話の連続と、その取り止めなさを許し合いながら、ただ会話を楽しんでいる様子はエロチックですらある。

 

今の2人はそれぞれに苦しみを抱えて生きている。もしあのあと2人が出会うことができたなら。そう、見ているものも思わずにいられない。感情移入が止まらない。こういうのを名画というのだろう。

相手への気持ちが止まらない。だが、それをむき出しにしない大人の配慮もある。何故なら、もうどうにもならないのだから。

映画を見終わった後の切なさがあとをひく。こういう体験は久しぶりだ。