風紋

外資系のソフト会社 コンサル職のおっさんの日々

人生の結論

 

人生の結論 (朝日新書)

人生の結論 (朝日新書)

 

小池一夫氏のツイッターが好きで楽しく読んでいたのだが、半年くらい前に他界してしまった。その小池ロスを埋めるためにこうして、これの考えについて書いている本を買って読んでみたりしている。

人付き合いについて、仕事について、どういう心構えでいれば「軽やかに」生きていけるのかについての小池一夫の考えが書かれている。なるほどなあ、と思うものが多いし、その通りだよねと共感するものが多い。

面白いと思ったのは、小池さんがツイッターで得た一般の反応についてだ。いろいろとネットを見ていると人の幸せをひがんだり、うらやんだり、それから、ちょっとしたことで自分を不愉快にしている人が多いらしいということだ。

ネットのせいもあると思う。人を自分と比べて、そうして自分を幸せにしたり、不幸にしたりするという心理パターンが昭和の頃よりも多くなったと思う。自分は昭和の貧乏な子供で、ランドセルも新しいのを買ってもらえずに、新入生の時に自分だけピカピカのランドセルではなかった。が、うちは貧乏だから仕方がないのだ、と納得したし、人のをうらやましいとは思わなかった。マグネット式の蓋になっておらず、革紐をフックの金属穴に通すタイプだった。1つ前の時代のものだが、こんなものを使っている人は誰もいないことを逆に面白く思った。

人と自分は違うものだし、それは別に恥ずかしいことではない、というそういう時代だったのではないかと思う。

人と自分を比べることをあおるメディアもネット記事も多い。そういう人と比べる気持ちを刺激することで視聴率を稼げるからだが、そういうものは意識的に避けた方がよいと思う。