風紋

外資系のソフト会社 コンサル職のおっさんの日々

沈黙の艦隊 再読

 

TSUTAYAに置いてあったときもあったのだが、いつの間にやらなくなっていた。かわぐちかいじの名作、沈黙の艦隊。ネット上で途中までただだったので読み始めたのだが、こんなに面白かったんだっけと読み止まらなくなり、2000円を課金してチケットを買って読み進めた。一服したので、ログインするともらえるチケットを使って少しずつ毎日読んでいこうと思う。

話は天才的な操艦技術で潜水艦を操る海江田が米国やロシアの潜水艦を撃沈しつつ、しかし、彼の目指しているのは世界平和であり、新たな理念に根ざした軍事のバランスだった。かわぐちかいじの話なのででかいのだが、潜水艦の戦闘パートと、政治家たちが理念を戦わせる政治パートに分れている。昔は政治パートは理屈っぽくて小難しくてそういうことのわからないアホ大学生だったので、話に入れなかったのだが、50歳をすぎたら政治パートの面白さがわかるようになり、読んでいたら止まらなくなってしまったのだった。

 

映像化したらしいので始めの方を少し見たのだが、女子が潜水艦の中にいるのを見て、たちまち見る気がなくなった。女子が海上自衛隊として働くことについては特に意見はないのだけれど「沈黙の艦隊」にはまったく女っ気がなく、しかしそれがゆえに男女間の甘い世界も、男女間の緊張もなく、ただただ新しい世界を作れるかどうかという話に集中できるようになっているわけだ。映像版を作った人はこれがわかっていない。