風紋

外資系のソフト会社 コンサル職のおっさんの日々

ダウルケットと羽毛布団

ツマは驚いたことにこの暑い夏、ずっと冬と同じ羽毛布団で寝ていた。どういうことなのか?

 

もう俺と同じ人類とは思えない。

同じ部屋で過ごしたらどちらかは気温について我慢しないとならないらしい、と、よくわかった。俺の涼しいはツマには寒い、ということだ。

 

俺も対抗してこの冬をタオルケットだけで過ごしてやろうと思う。

でも、すぐに挫折するかも。

ひと目の、シリーズ

 

銀星将棋という、任天堂Switchのソフトがある。

この中の対コンピュータ戦というのがあって、強さも8段階くらい。その3段階目の「アル・ウッド」という金髪の外国人に50連敗くらいしている。強い!何度も「待った」をしてそうしてここからやり直してみよう、と挑んでもまた別の手で結局負けてしまう。このソフトを作った人はすごいと思う。そうしてまだ3段階目なのだ。最後のキャラクターを引きづりだすにはまだまだ勝たなくてはならないわけだが、このアル・ウッドだけでもう一生遊べそうだ。読んでいる手筋の長さが違うのだろう。俺がせいぜい5手くらいしか読んでいないのに、このコンピュータは10手くらい読んでいるのではないかという気がする。

将棋のために本を読んだり勉強したりなんてする気もなかったし、したくなかったのだが、負けたままでは悔しいので、少しでも強くなってやりたいという気持ちのまま、息子と今日本屋に行った時に買ってしまった。ひと目のシリーズの一冊。

 

Prison Architect


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いっときは毎日のように沈んでいたメダカも、水に牡蠣殻を沈めたことで水質がアルカリ性になったと思われ、ここのところほとんど死んでいない(あれから2匹死んだけれども、かつてに比べたら、ほとんど気にならない状態だ)。そうやってうまくいくようになると、不思議なことにそれに対する興味関心が薄れてきて、なんというか惰性というか、ケアが甘くなってきてそれに対する面白さも薄れてしまう。

恋愛も相手とうまくいくまでが一番面白くて、うまく付き合うようになってからは「おまけ」のようなものだ。恋愛は「攻略」するべきものではないのかもしれないけれど、どうやったらうまく付き合えるようになるだろうか、と悶々としている時間の方が、付き合い始めてしまった時よりもきらめいているということはないか。

そんなわけで、この Prison Architect という刑務所を作るゲーム。自分で刑務所を作って囚人たちを快適に過ごせるように色々と工夫するという、シムシティに代表される「環境調整」のゲーム。始めた時にはちっともうまくいかずに、この囚人どもが!とイライラしたりしたのだが、うまくいって、どのように刑務所を作ったらうまくいくのか、ということがわかってくると急にそれに対する関心が薄くなってきてしまった。

うまくいかないこと、うまくできないこと、が、人生を牽引していて、うまくいくようになることを目的に頑張っているのだが、実際にそれができるようになってしまうと、寂しいような悲しいような気持ちになる。できるようになりたい、と、熱中していた時代の自分との別れがそこにあるからだろう。

かといって、わざわざ難しいことを試してみるほどのエネルギーも歳をとるとなくなってきて、今からフランス語を勉強しようという意欲もないしエネルギーもない。

 

無能の鷹

 

能ある鷹は爪を隠す、という言葉があるが、この話の主人公の女性の鷹野さんには「爪」しかない。本体がない。嘴も何もない。ほとんど仕事らしい仕事ができない。できるのはそれらしく振る舞うこと、それだけ。しかし意外にも世の中はそれでもなんとかなってしまう。周りがこの人はできる、と思ってしまえば、何かがおかしい時には「自分のせいだ」と人は勘違いしてしまうことがあるからだ。

それくらいに鷹野さんは堂々と無能だ。全く恥ずかしげもなく、自信たっぷりに無能を晒している。実際にはこんな人は社会では通用しないような気もするけれども、世の中の色々な不条理さにイライラしたり苦しんだりしている時に読むと、その世の中の正体というのも案外この程度のものかもしれないな、という気持ちになってきて爽やかな気分になれるかもしれない。

ゴールデンカムイ

アイヌ系の話なんだろうあ、と、なんとなく読まずに避けていたこの作品だが、手に取ってみてよかった。面白いじゃないか。

不死身とあだ名される男とアイヌの元気で賢い女の子が、アイヌ埋蔵金とよばれるどこかに隠されている金を探す話。しかしその金を狙っている勢力があり、それらとの戦いを繰り広げながら、少しずつ色々な事実が明らかになっていく。

アイヌの文化や風習、アイヌの言葉がさりげなく漫画の中に散りばめられていて、読んでいるだけでアイヌの人たちの暮らしについて勉強になってしまうのが楽しい。

しかしやはり物語として王道を行っている。強い男とそれと行動を共にする女の子、そしてその二人に害をなす、次々とやってくる男たち。埋蔵金の謎、強力な敵、面白くなるための条件がみっちり揃っている。そして実際にとても面白い。

ハコヅメ

 

もっとホワホワした話かと思っていたのだ。ツマが面白いというので2巻から読み始めた。超エリートの交番勤務の「藤」と、新米の女の子が二人で色々な事件や出来事に交番勤務の警官として向かっていくという話。短編がつづく形式だけれど、何週も1つの話がずっと続く場合もある。藤は男子警官には「ゴリラ」と言われるほどに気が強くて、言葉も悪い。顔は美人なのだが、何しろ容赦ない。

藤の顔は、ちょっと楳図かずおの描く女子の顔に似ている。目が大きくて異様に書き込みが細かくてちょっと劇画っぽいのだ。

物語は刑事さんたちのリアルな暮らしを描くトーン。難事件も怒らないし、凶悪犯罪もほとんど発生しないけれども、やはり街を守る交番には色々な出来事や事件が繰り返し起きている。そういうことを読ませてくれる。

25周年記念の休暇

いきなり秋が来たので、蝉も驚いていよう。

暑い暑いと茹っていたのだが、急に気温が下がり秋雨の気配。小さい秋、なんて見つけている暇もなく、大きな秋がやってきた。しかし例年のこの時期はまだ残暑で苦しんでいるのが普通、また暑くなるのではないかと半信半疑だ。

休めそうな仕事の入り具合だったので、休暇を取った。朝の1030までは電話会議に出たりして少しだけ働いたが、そのあとは警察署に行って新しい免許をもらいに行った。前の写真よりも目が垂れてて顔が老けたように思う。

息子にはサーモンと穴子の寿司を買って、俺は普通の寿司パックを食べた。

天気も悪いのでどこかに行くことも考えずに、息子と将棋。結局2勝5敗となった。随分とたくさんの将棋をさした。思い切り相手がしてやれたように思う。晩ご飯はラーメンを俺が作って餃子も焼いた。

仕事がない日は体が疲れてないな、と、当たり前のことだけれど感心した。