風紋

外資系のソフト会社 コンサル職のおっさんの日々

絶対零度

フジテレビの新しいドラマ。

AIによって犯罪を犯しそうな人を特定して、未然に防ぐための特殊チームの活躍を描く警察もの、というところか。映画だと、マイノリティレポートというトムクルーズ主演の映画を、アニメだと、サイコパス、を連想させる設定だ。まだ犯罪を犯していないのに対して、どの辺で犯人を逮捕したらいいのか、という難しいテーマをくるんだ意欲作だと思う。思っていた。

が、第1回を観た感じでは、そういうややこしさには近づくつもりがないようだった。客船をジャックする犯人グループが、この船をジャックする、と、宣言したときには船長は警察にすり替わっていて、問答無用だったからだ。

逮捕してもいいものか、コンピュータをどれだけ信じていいものか、ということへの葛藤や迷いがこういうドラマを面白くするはずなのだが。

 

ドラマの演出は、実にフジテレビで、漫画的であった。こんなにわらわら警官必要か、と、思ったり、ミボウという、その特殊チームも大変リラックスしていてスタイリッシュなんだけれど、その分、不真面目な感じにも映る。

こういうショーのような捕り物ではなく、暗くて迷いに満ちた逮捕劇を期待していたので、こういうドラマなのか、と、自分は少し肩透かしされた感じがした。

 

全然別の話になるが、本田翼が観たかった部分もあるが、彼女にアクションは向いてないのでは?

元々インドアでテレビゲームの動画配信をしてるような人物なので。ハッキング役などの方が向いていたように思う。

役者さんはみんな頑張っている。ただ、この難しい設定の料理の仕方は、素材の複雑な苦味を殺してしまっているように思えた。

チームの中でも、まだ逮捕できない、とか、そういう衝突があってもいいと思う。これからそういう話も出てくるかもしれない。

が、出てきそうな感じのしない第一話だった。