自分は自分、バカはバカ

 

ひろゆき自身が言っているが彼は世界全体をよくしようという意思はない。自分の動画を見ている人や、自分の本を読んでいる人が、少しでも生活が楽になれば、という立場で彼なりのアドバイスをしているだけだ。だから別の立場から見たら眉を顰めたくなるようなことも言ったり書いたりしている、が「自分の言動は商品なのだ」と割り切ったスタンスなのだと思う。お金を払ってくれている人に役に立てばいい、という態度だ。

タイトルは、明らかに自分はバカではない、という前提のタイトルでなかなか挑発的だし刺激的だ。ただ、確かに世の中には「なにこいつ?」と思うような人がたくさんいて、そういう人たちに暮らしを脅かされている人はたくさんいる。そういう人たちをどう心理的に遠ざけて、どう自分の心の平安を確保するのか、という考え方は役立つこともあるだろうと思う。

自分も誰かのことを「バカ」だと思ってうまく心の平安を保ち、しかし相手も相手で自分のことを「バカ」だと思って向こうは向こうでストレスをうまく緩和していく、そういう世の中は暮らしやすい世の中ではないかと自分は思う。

互いに分かり合えるまで空き地で殴り合うような付き合いは古い。互いにわかりあうことはできないよな、という前提をおきながら、お互いに快適で心地よい暮らしを探していくというやり方が良いのだろうと思う。

だからこの本は、気の持ち方、にウエイトを置いている。相手を変えるのは無理だとアドラーも言っている。自分の認知なら変えられる。それを助ける本である。