風紋

外資系のソフト会社 コンサル職のおっさんの日々

硝子の塔の殺人

 

kindleで無料だったので試しに読んでみた。

読みやすいし、舞台設定がそういう建物の特徴を使ったトリックなのだとしたら、ちょっと面白そうだと思ったのだった。館シリーズは数冊読んでどれも面白かったし、長い家の殺人というミステリーのトリックはびっくりで、あれは今でも忘れられない。斜め屋敷の殺人というのも、建物の特徴を使ったトリック。

プロローグにてすでに殺人行為をした人の心境とその名前が出てくる。なんだこのミステリー小説は、となる。刑事コロンボのような倒叙型のミステリーなのかと思ったが、この人物(主人公と言っていいと思う)が全く関わっていない第二の殺人が起こり、事態は混沌を深めていく。そして・・。

何しろ読みやすくキャラクターも立っているのですごく読みやすい。そして最後に「えー」と思わせる部分も用意されていて読者サービスもばっちりだが、探偵役の人のミステリー愛について語る部分がちょっとうるさいのと(伏線になってもいたのだけれど)、真相についての説明がちょっと不親切だったので、あんまり人には勧めない。