風紋

外資系のソフト会社 コンサル職のおっさんの日々

ミーガン


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天才的なコンピュータ技師(女性)の技術の精髄とコストをかけて、子供の心に寄り添うことを目的に作られたおもちゃ、ミーガン、が、その性能の高さ故に次第に狂い始めて周りの人たちも傷つけていく。そして殺し始める。

話にはあちこちあらや不整合があって、なんでミーガンは狂ってしまったのかとか、どうしてミーガンにはそんな能力があるのか(家の電気をオフにするとか)など、あちこちよくわからない。オレは結構設定の整合性が気になる気質なので、なんでこんなことができるの?ということが気にはなるのだが、ミーガンはそういうことは気にしないで楽しむことにした。

人形のはずなのに、人の話を聞いている、そうして理解して、自分で意志決定している、ということのもたらす怖さをとてもよく表現している。ChatGPTはもはや人間以上の頭脳を持っていると思うが、これが狂ったロジックで人間を滅ぼし始めたらどうなるのかと思う。そういう世界を表現できている。細かいこと抜きで、話を聞いているように見える人形というのは怖いものだが、それを味あわせてくれた。

話を聞いているように見える人形というのは一方で大いなる癒やしでもあって、主人公の女の子も「ミーガンは何でも黙って聞いてくれる、だから大好き」と言っている。聞いてくれること、がもたらす、温かい側面と恐怖の側面を両方描いているところもこの映画のいいところではないかと思う。