あれは、やれたんじゃないか、もしあのとき勇気があれば、と、甘酸っぱく悔やんでいる思い出を読者から募集して、それぞれのエピソードを短い漫画にしたもの。男の側のエピソードが多いのだが、女の人のエピソードもある。
やれたかどうかを3人の審査員が漫画の中で判定。二人が男性で一人が女性だ。この女性側の審査員の冷静なコメントがこの漫画の読みどころだ。ほとんどのエピソードで男性審査員は、やれた、という判定をするのだが、女性の審査員はほとんど、やれたとはいえない、という判定を下す。
そっか、やれてなかったか、と、もやもやした思い出に決着をつけることで、長年引きずってきた後悔のようなものがあっさりと成仏するのが、見ていてこ気味よい。
この人たちのエピソードですら、やれてない判定になるのだから、俺がまだ20代だった頃のその類の思い出は、どれもやれたとはいえない、になるよな、と、読者の思い出も一緒に片付けられる。
審査員長が毎回のように、重々しく、いいやれたかもでした、という。確かに、どのやれたかも、も、身につまされて面白い。