風紋

外資系のソフト会社 コンサル職のおっさんの日々

ゾッキA


ピエール瀧、映画復帰作『ゾッキ』 倖田來未、鈴木福ら多彩なキャストが集結

 

吉岡里帆のインスタグラムを登録していたら彼女が宣伝していたので、Amazonで見てみることにした。kindleにて。

ゾッキには「ゾッキA」と「ゾッキB」があるのだが、アマゾンの unlimited 会員になっているといずれも読み放題であった。「ゾッキ」は漫画なのだが、不条理で読んでいて頭が変になりそうになる短編がたくさん入っている。

 

ゾッキA・ゾッキB 2巻セット

ゾッキA・ゾッキB 2巻セット

  • 作者:大橋裕之
  • 発売日: 2017/06/02
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

え、なんでそんなふうに思ったのかな、なんでそんなふうにしたのかな、と、読んでいてわからない部分もあるが、漫画そのものもわかってもらうことを求めていない。ただそこに設定があって、そこに出来事があって、時々不条理で理不尽で、そうして全く読者に媚びない姿勢が読んでいて気持ちがいい。絵も決して上手いとは言えないのだけれど、物語世界の不思議さに引きずられてついつい中毒的に読み進めてしまう。

「ゾッキA」の1話目が秀逸だ。

ある少年の話。いじめられっ子同士でやっとできた友達に、いきなり「お前の姉ちゃんのパンツ盗んできてくれ」と言われる。わかったよ、と、答えてみたものの、姉など主人公にはいなかった。そう言い出せなかった主人公は、女物のパンツをお店に買いに行く。使用感を出すために10回くらい洗濯をする。そしてその友達はそのパンツを手に入れて、大感激。5万円で買わせてくれ、と言って、そのお金を払う。

だが事態はおかしな方角に進んでいく。その友達はパンツだけでは飽き足らず、ついに、そのお姉さんに1度でいいから会わせてくれ、と言い出すのだった。

存在しない姉に合わせてくれと無理をせがまれた主人公が取った手は、友達に嘘をつくことだった。もうそれしかないくらい、友達がしつこかったのだ。どんな嘘だったか、を書くとネタバレになるので、ここまでにしておく。