風紋

外資系のソフト会社 コンサル職のおっさんの日々

チェーンスモーキング

 

沢木耕太郎の随筆。

深夜特急」のシリーズで度肝を抜かれた自分としては、またあの乾いた、そして落ち着いた文体が読みたくなったので読んでみた。息子の学校の文化祭で安く買ったもののように思うが、忘れてしまった。

思い出すことを連想しながらとりとめもなく書いていき、そしてどこへいくともなく終わっていく。各章が終わりらしい言葉でまとまってはいるが、しかし実態としてはどこにも行っていない。ハウツー本ばかりを読むようになっていた自分には、なんだかこういうどこへいくともなく、話も煙のように空気の中に溶けてしまうというのは、なんだか読んでいて安らぎを覚えた。

20代の頃に夢中で読んだ「深夜特急」シリーズをまた読んでみようかなと思う。