FURYは、憤怒とか、激怒とか、そんな意味だ。
第二次世界大戦の後期にアメリカから戦車を率いる軍曹として戦っているブラッドピット。ブラッドピットの映画をとりあえずたくさん観よう、という趣旨でこれを見始めた。ブラッドピットは一つの戦車を率いるボスだ。彼の乗った戦車にいれば何故か死なない、という頼られる男だ。彼の出てる作品は10近く見ているが、このFURYの彼が一番かっこいいんじゃないかと思う。
隊を率いる頼もしい男だが、一人になると思い詰めたように考えに耽る。隊長としての役割を彼は「演じている」のだろうか、他、見ている人に何かを思わせる。彼は戦争なんて嫌っているのだが、そんなことを言っていては仲間を危険に晒してしまう。彼のイライラがそこにあるのかも、と、想像しながら映画についていく。
彼の乗っているタンクの長い砲身に、白いペンキでFURYと書いてある。ときどきそれがカメラの中に入る。
ドイツの一般人がドイツ軍の攻撃で殺されてしまうシーンがある。あの人が殺されるなんて、と、戦争の無慈悲さを感じながら見ていると、カメラがFURYの文字を映しながら戦車から遠のいていく。
FURY
このカメラの動かし方は、これぞ映画の技法と呼びたくなるものだった。余計なセリフも説明も感情的な音楽もない。それなのにブラッドピットの腹が煮え繰り返るような怒りを見事に表している。
後半の、ドイツの誇るティガー戦車との対決は見るものをドキドキさせる。