誰と一緒に話すときにも一定の安定した距離感を保てるような気がする。偉い人でも、子供でも。でもそれは間を埋めるマスクのような樹脂のようなものがあって、それをいろいろと出したり引っ込めたりしているからだ。だから、誰から見てもオレの印象はそんなには変わらないと思う。でもそんなわけで誰といるときもその相手用のマスクをつけているわけなので、長く2人で一緒にいると疲れてきてしまって、3時間くらいしかいられない。相手が複数人になると複数人用のマスクをつけるのだが、それはほとんど何もしゃべらないマスクなので何人かで集まると途端に無口になってしまう。
そんなわけで別に何も隠してはいないのだが、ずっと膜を張った状態で人と話しているような感じになるので、いまいち友達がいない。友達のようなものができそうになっても長くいるとくたびれてきてしまうのだから心を開き合うことがない。何を考えているかわからないやつ、と言われがちだ。そういうときは、疲れてきたな、とか考えているわけだ。
なので一歩離れたところから人を見ることになるので、公平だし、冷静だし、客観的だし、ということは人に褒められたりもする。自分で得したいという気持ちが希薄だし。人と話していても「自分とは違うな」という感覚をずっと抱きつつ、それをクッションのようなもので緩和しながら人と話すので、この自分とは違うなという感覚を感じ取った人は侮辱されたように思うこともあるらしい。見下している、と。
自分は他の人たちを見下しているのだろうか、と考えてみる。
そういうところがあるから、自分の見つけた株を「他の人たちは知らない」とそこに物語をまぶして市場に参入して、そうして何度も何度もひどい目に遭った。もう少し謙虚になりたいものだが、急に謙虚になるのは結構難しい。なのでせめて、発言をする前に慎重になりたいと思う。